学校検診で耳垢がいっぱいたまっているお子さんを多く見かけますので、今回は耳垢についてお話しようと思います。
耳の構造は入り口から鼓膜までを外耳道と言い、軟骨部外耳道と、骨部外耳道にわかれます。(図参照)
軟骨部外耳道は皮下組織が厚く、入り口付近に短い毛(耳毛)、耳垢腺(ベトベトした分泌物を分泌する)、皮脂腺等があります。骨部外耳道は皮下組織がほとんどなく、骨の上を皮膚がおおっているような構造で、とても敏感で傷つきやすいです。
頭を振ったり、口を動かしたとき に耳の奥でカサカサと音がしたり、耳がふさがった感じがする。
こんな症状がある場合は、鼓膜に耳垢がくっ付いていることがあります。家庭では取れませんので耳鼻科を受診してください。また耳の穴がふさがるほど耳垢がたまった場合や、硬くなって取れない場合も無理に取ろうとせず、耳鼻科を受診してください。
スキンシップもかねてときどきお子さんや家族の耳の中をのぞいてみてください。ただし、耳の掃除のしすぎはあまりよくありませんし、小さいお子さんは急に動いたりして危険です。
十分に注意してください。
(佐藤 幸雄 11.9.7.)